2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧
これはおそらく、常日頃から誰もが考えていることだと思うのだ。日々こんなにも世界は進歩しているというのに、どうしてティッシュの最初の一枚ばかりはいつまでたっても何枚もくっついて出てきてしまうのさ。
新入社員のみなさん、ごきげんよう。そろそろ職場の雰囲気にも慣れてきた頃ではないでしょうか? 会社というところはふしぎな場所です。初対面の相手にむかって「いつもお世話になっております」などと大嘘をついたところで、「貴様!嘘を吐くなッ!」といき…
まったく<刷り込み>というのは恐ろしい。 たとえばオーダーが立て込むなどして取っ散らかっているとき、脳内で自動的に再生される音楽がある。それは、昭和に育ったよい子なら誰でも知っているあの曲だ。そう、毎週土曜日の夜放送されていたドリフターズの…
いよいよGWですね。画像は、中国で出土した「晋」の時代のものと思われる<鯉のぼりの化石>です。ウソです。 遅くなりましたが、GWの営業予定のご案内です。 火曜日および3日(祝)お休みを頂戴致しますが、その他は通常通り11時30分(土日祝12時)〜19時…
<出かけたいのに、ドアの外に住人がいる。>…… <見知らぬ人と、エレベーターで2人きり。>…… <ナマケモノだと思われたくなくて、具合が悪くても出社。>…… カロリーナ・コルホネンの『マッティは今日も憂鬱 フィンランド人の不思議』(方丈社)には、典…
体調がよくなかったので、予定を変更して『19世紀パリ時間旅行〜失われた街を求めて』と題された展覧会を練馬区立美術館でみる。 とはいえパリ、ことさら19世紀のパリについては不案内ゆえ、まずはフランス通のオーナーがやっている地元のカフェに立ち寄って…
ペディグリーチャム殺人事件。朝、目がさめてぼんやりしていたら唐突にそんなコトバが思い浮かんだのだ。いきなり何が言いたいのだ? まったく、脳ってこわい。ぼくにとって、脳は真っ暗闇で、そのなかを無数のコトバが蠢いているイメージ。彼らは、指令がき…
帰り際、にっこり笑って「1年ぶりくらいに来ました! 美味しかったです!」と声をかけてくださった若い女性のお客様。「あげていい?」「いいよ」という会話の後、「どうぞ!」と言って持っていたアメを手渡してくれた小2男子。 もうやめてやるーーー と叫…
朝、パン屋の前を通る。パン屋はまだ閉まっている。その開店前のパン屋から、いままさにパンを焼いているなんともいえずいい匂いが漂ってくる。パンが食べたい、パンが食べたい、いますぐパンが食べたい……。かつて、フランスのさる高貴な婦人はこう言ったそ…
カワイイ(「cawaii」)というタイトルのティーン向けのファッション誌、昔なかったっけ? それはそうと、先日来店したたぶん4歳くらいの女の子が、店に置いてあるノルウェーの絵本『キュッパのおんがくかい』を眺めながらしきりに「見た目はカワイイけど、…
フランス・ギャルに「ジャズる心」というタイトルの曲があることは、わりかし多くのひとが知っていそうだ。<ドキドキする>とか<ワクワクする>、あるいは<ザワザワする>とか、きっとそんなニュアンスだろう。原題は「Le Cœur Qui Jazze」。「Jazzer」と…
厳格な清掃員がやってきて言う。「ゴマと梅干しの種、ちゃんと分別してくださいね」ーーー 夢。
小学生のまだ低学年くらいだった頃、親に連れられて入ったソバ屋でテレビを観ていたとき、いまアメリカで話題のバンドみたいな内容でロックバンドの「キッス」が紹介されていて、その白塗りメイクのおどろおどろしさに衝撃をうけソバを口から半分出したまま…
Silly Symphony Flowers And Trees 荒れ模様の朝。窓から眺めると、みどり色のグローブのように枝の先に葉をつけた木々がわっさわさと揺れていて、まるクネクネと踊っているようにみえるーー ああ、あれだ、「シリー・シンフォニー」というディズニーの初期…
駅でホームの階段を駆け下りようとしてギョッとした。巨大な彌生ちゃんと目があったからだ。正体は、正面に貼られた開催中の展覧会の巨大ポスター。ここで大事なのは、ぼくが<草間彌生を知っている>にもかかわらず驚いたことである。たとえば幼児とか外国…
コスプレというものがあるが、その要領で、詩人になりきって詩を書いてみた。シュークリームを買った俺はえらいという詩である。 ーーーーー 家は買えないが、おれはシユウクリームを買う。 家は味気ないが、シユウクリームはうまい。 シユウクリームは冷や…
このあいだの雨の日、フィンランドで研鑽を積んだ声楽家駒ヶ嶺ゆかりさんのミニコンサートを聴いてきた。「野の羊」という曲がよかった。大木惇夫の詩だ。男がひとり草原にやって来てつぶやく。「野っぱらはいいな。いつ来てみてもいいな。」気づけば、遠く…
恩地孝四郎の「円波」。中国で出会った、池の桟橋で洗濯をする少女の姿を木版画にしている。戦後は丸や四角を思いきって配したような抽象的な作風に変化してゆくが、これが制作された昭和14(1939)年はちょうどその過渡期にあたる。乱暴に、画面下から上へ…
つい最近になって知ったことのひとつに、ソメイヨシノはバラ科というのがある。お前いつからバラだったの? ちょっぴり裏切られた気分で、桜の樹の前で立ち止まり思わずつぶやいた。思えば、トマトだってあんな顔してて実はナス科だったりする。もしも14歳だ…
フィンランドにコスケンコルヴァというウォッカがある。左が先日お客様からいただいたラクリッツ味、右がスタッフからもらったサルミアッキ味。ラクリッツというのは甘草(カンゾウ)というハーブのエキスからつくるドロップあるいはグミのお菓子で、それに…
helsinkitypo その名の通り、ヘルシンキの街で採集されたタイポグラフィーの数々を陳列したブログ。写真家のイルッカ・カルッカイネンがライカで撮影した写真はどれもうつくしく、ヘルシンキを散策しているような高揚した気分になることができる。