moiのブログ 日々のカフェ season3

東京・吉祥寺の北欧カフェ「moi」の店主によるブログです。基本情報は【about】をご覧ください。

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フィロソフィーのダンス「ライブ・ライフ」

本日公開されたフィロソフィーのダンス「ライブ・ライフ」MVの最後に映し出されるマルティン・ハイデッガー『存在と時間』からの引用の邦訳です。ご参考まで。 「生命は一つの固有な存在様式であるのだが、本質上現存在においてのみ近づきうるのである。生命…

八王子で佐伯祐三の青空とコッペパンに出会う。

なんとなく風邪気味で熱っぽくもあり迷いはしたのだけれど、朝、体温を測ったら35°Cだったので八王子まで行ってきた。はじめての八王子。古くから栄えた土地だけに、街のあちらこちらには商家や近代建築がまだ残っていて東京の真ん中とはひと味ちがう風情が…

生誕150年記念・藤島武二展@練馬区立美術館

展覧会ではいつも、お気に入りの〝この一枚〟を探す。多少趣味と合わない点があったとしても、たいがい一枚くらいは「ちょっとこれいいかも」と思える作品はあるものだし、なにより〝探す〟眼をもつことでぼんやり眺めているときよりもずっとよく絵が見えて…

絶賛カラ回り中…… ですが

6月の終わりというのは、みなさんお忙しいのでしょうか? こちらはすっかり絶賛やる気カラ回り中!! です。 そんななか、きのうは初代スタッフのひとりが遊びに来てくれました。彼女は10年前、オープン当初に半年弱くらい手伝ってくれたのですが、それにし…

韓国のお茶

なおみさんから韓国のおみやげを頂いた。 お茶だというが、なによりすてきなデザインのパッケージが目を引く。おみやげの愉しみとは、それを選んだひとのセンスに触れる愉しみでもある。このお茶にしても、いかにも洗練されたなおみさんらしいセンスに溢れて…

ひよ子

スタッフのひとりが、シフォンケーキに添えているずんぐりとしたかたちの鳥のクッキーをなんの迷いもなく「ひよこのクッキー」と言うのを聞き、さすがは福岡県出身‼︎ と妙に感心した。ぼくはずっと「あひる」かなにか水鳥と思っていたのだが……。 画像は、東…

A・C・ジョビンの秘密の<中庭>へ

伊藤ゴローさんの新譜『アーキテクト・ジョビン』を来月5日の発売に先がけて聴かせてもらいました。 「バラに降る雨」「ルイーザ」「インセンサテス」といったおなじみの曲をふくむ全編インストゥルメンタルによるアントニオ・カルロス・ジョビンのソングブ…

前途有望

週末、運動会の学校が多かったようで、月曜日は代休を使って吉祥寺まで遊びにきた小中学生の姿をたくさん見かけた。 お母さんと一緒に来店した小学生の女の子はいま<北欧ブーム>のまっただなかとのことで、終始ニコニコとランチタイムを過ごしてくれていた…

空からお届け

昭和5(1930)年8月、世界一周中のドイツの巨大飛行船「ツェッペリン伯号」が日本に飛来した。 高島屋の宣伝部長、後に総支配人として辣腕をふるった川勝堅一は、大阪高島屋の屋上にこの「ツッペリン伯号」を繋留した合成写真をつくり、親交の深かった与謝野…

正夢

明け方、「ひげを剃る夢」を見たのだけど。 これはでも、「正夢」とは呼ばないのだろうな。夢に見た非現実的なできごとが現実に起こったとき、それを「正夢」と呼ぶのだろうか? 窓の外でオナガの群れがけたたましく啼いている。オナガって、愛くるしい見た…

ルーにまみれたい

表参道の「ハブモアカレー」さんに行ってきました。デフォルトでチキンカレーとダルカレー、それに好みの惣菜をふたつ選べます。選んだのは、ひよこ豆のドライカレーとにんじんのポタージュ、それにパール柑のチャツネも追加しました。どれも野菜の旨味を味…

こんど生まれ変わったら

お天気に左右されない仕事に就きたいです……バタッ

めざせ!もんた

いろいろとコンビニのくじ引きで当たったので、とりあえず賞品を並べてみたのだが、一体なんなんだこの組み合わせは!!! この俺に<みのもんた>を目指せとでも???(各先着1名様、差し上げます……)

教訓

人生に当たり前はない、と奈良の方から仙台銘菓をお土産にいただいて悟る(Oさん、ありがとうございました。「萩の月」最高です)。

カラスの色は?

新入社員のみなさん、おはようございます。 もし職場で、いつも高圧的な態度で接してくる上司や先輩から「カラスは白い」と言われたらどうしますか? 「わたしもそう思います。カラスは白いです」と答えて相手におもねるのか、はたまた「いえ、カラスは黒い…

5/16鈴本演芸場5月中席夜の部

何度聴いても、やっぱり小せん師匠の「御神酒徳利」は気持ちがいい。御礼に貰った小判をぜんぶ女中にあげちゃう心優しい善六さん。大坂から江戸に帰る言い立ても、なんて心地よいのだろう。 きょうは先代小さん師匠の命日だったそうで、小せん師匠「御神酒徳…

はく湿布

ふくらはぎ、足の裏、太腿…… 慢性的立ち疲れなので、しょっちゅう脚がつっている。湿布を貼れば一時的によくなるとはいえ、あの10センチ×14センチという限られた大きさの湿布をどこに貼るべきか、まいど頭を悩ます。というのも、痛いのは脚の全体なのだ。貼…

〇〇の手も借りたい

もうどうしてくれるんだというくらい忙しいとき、よく「〇〇の手も借りたい」などと言ったりする。 「ネコの手も借りたい」。なるほど気持ちは伝わる。こっちがバタバタと忙しいとき、縁側でのんきにひなたぼっこなどしているネコの姿を見かけたら、いっちょ…

<特別>なコーヒーを淹れています

世界でたったひとつのコーヒを淹れています。いま、あなたの目の前にあるコーヒーは、世界にふたつとない特別なコーヒーです。後にも先にも、同じ一杯を淹れるということはできないので、これは、まあ、わざわざ言うまでもない当たり前の話にはちがいないの…

どこの子

ふと目をやると、男の子がひとりドアのガラスに張り付いて手を振っていた。5歳くらいだろうか。手を振りかえすと、男の子はニカッと満足そうに笑って立ち去った。親や兄弟らしき姿は見あたらない。しばらくして視線を感じてドアを見ると、またあの男の子が…

青蛾

かつて新宿に「青蛾」という伝説の喫茶店があったことは聞き知っていたのだが、ぼくが中学生のときに閉店しているので当時のことについては実は何も知らない。その後「青蛾」は東中野に移転しギャラリーとして存続してきたが、いつだったか調べ物で訪れた新…

鼻血出てるよ

巷では運賃が100万円近くもするような超豪華列車が話題だが、その一方で<ブルートレイン>の愛称で知られた寝台特急が廃止されたまま復活の兆しが見えないのは返す返すも残念なことである。 ぼくが子供のころ、<ブルトレ>(注 ブルートレインの略)に乗る…

ここはどこ?わたしは……

定休日。浅草の銀座ブラジルに行った。…… ここはどこ?わたしはだれ?

麗子の喫茶店

「麗子像」でおなじみ岸田劉生の娘麗子が経営する喫茶店が、戦前、昭和9年ごろ東中野にあったそうだ。店の名前は「ラウラ」といった。麗子本人がカウンターに立ち接客していたが、雑誌などで取り上げられ物好きの客が新宿あたりから詰めかけるようになると…

日々、世界はこんなにも……

これはおそらく、常日頃から誰もが考えていることだと思うのだ。日々こんなにも世界は進歩しているというのに、どうしてティッシュの最初の一枚ばかりはいつまでたっても何枚もくっついて出てきてしまうのさ。

それじゃない

新入社員のみなさん、ごきげんよう。そろそろ職場の雰囲気にも慣れてきた頃ではないでしょうか? 会社というところはふしぎな場所です。初対面の相手にむかって「いつもお世話になっております」などと大嘘をついたところで、「貴様!嘘を吐くなッ!」といき…

マッティ

<出かけたいのに、ドアの外に住人がいる。>…… <見知らぬ人と、エレベーターで2人きり。>…… <ナマケモノだと思われたくなくて、具合が悪くても出社。>…… カロリーナ・コルホネンの『マッティは今日も憂鬱 フィンランド人の不思議』(方丈社)には、典…

ゴブラン

体調がよくなかったので、予定を変更して『19世紀パリ時間旅行〜失われた街を求めて』と題された展覧会を練馬区立美術館でみる。 とはいえパリ、ことさら19世紀のパリについては不案内ゆえ、まずはフランス通のオーナーがやっている地元のカフェに立ち寄って…

ペディグリーチャム殺人事件

ペディグリーチャム殺人事件。朝、目がさめてぼんやりしていたら唐突にそんなコトバが思い浮かんだのだ。いきなり何が言いたいのだ? まったく、脳ってこわい。ぼくにとって、脳は真っ暗闇で、そのなかを無数のコトバが蠢いているイメージ。彼らは、指令がき…

あめとむち

帰り際、にっこり笑って「1年ぶりくらいに来ました! 美味しかったです!」と声をかけてくださった若い女性のお客様。「あげていい?」「いいよ」という会話の後、「どうぞ!」と言って持っていたアメを手渡してくれた小2男子。 もうやめてやるーーー と叫…